お顔のこだわり
”ひととえのお人形は夜に見ても怖くないんです”とお客様からお声を頂きます。多くの方がお人形は怖いものというイメージがあるからなのでしょう。
しかし、お人形は本来小さな子供も大人も、誰にでも愛され愛でられるものです。そんなお人形をつくりたいという思いから、ひととえのお顔づくりが始まりました。
-お顔・目-
「ひととえ」のお顔は、貝殻の内側を粉末にした胡粉と膠(※)を用いて丁寧につくられます。目は雛人形では一般的な「書き目」ではなく、ガラスの目を使う「入れ目」という技法で入れています。その際目の位置や目線にも最新の注意が払われます。ひととえのお顔はとっても小さいので、通常の雛人形の入れ目を制作するよりも、高度な技術が必要とされるのです。
※膠(にかわ)…動物の皮や骨等を原料としたのり。天然の成分でつくられるため、生分解性があり人と環境に優しい接着剤です。
-結髪-
結髪は極細の絹の糸を使用し、熟練の職人が仕上げます。天然素材の絹は、なめらかで艶のある美しい髪に仕上がります。ナイロンの糸では、このような自然で美しい髪の毛の雰囲気は出せません。
またこちらも、頭の小ささゆえ美しく仕上げるためには相当の技術が必要です。長年真剣にお人形と向き合ってきた職人だからなせる伝統の技をご覧ください。